久留米大学医学部同窓会

 会 長  横 倉 義 武

     昭44卒 (医学部14回生)



ご 挨 拶

 

    久留米大学医学部同窓会員の皆様、新年あけましておめでとうございます。
    昨年4月、同窓会長としてこの重要な役割を拝命し、皆様とともに久留米大学の未来を築くことを心から光栄に思っております。
    2020年からの3年余り新型コロナパンデミックの影響で、同窓会の活動に大きな制約がありました。各地の同窓会支部では、多くの計画が中止や延期を余儀なくされました。しかし、そんな困難な時期にも関わらず、同窓生の皆様の絆はさらに深まっており、皆様のたゆまぬ努力と献身に心より感謝申し上げます。
    コロナ感染症が感染症法上5類になり、同窓会の活動は活発となり、全国の各支部での総会も開催される様になり、更に同窓生の絆は深まってきています。私も可能な限り多くの支部総会に出席し、同窓生の皆様と直接お会いする機会を大切にしています。久留米大学の未来について、熱心に話し合う時間は、私にとっても大変有意義なものです。
    1928年の創立以来、久留米大学は多くの変革と進歩を遂げて参りました。そして本年、私たちは新たな歴史の一ページを開くことになります。永年、多くの臨床検査技師を養成してきた臨床検査専門学校を医療検査学科として医学部に迎え入れることになりました。これは、私たちの大学が進むべき新しい道を示す重要な一歩です。
    現代の医療界では、AIと医療DX(デジタルトランスフォーメーション)の急速な進展により、医療の質を向上させるための新しい方法が求められています。この流れの中で、医療や医学の情報分析には統計学の能力が不可欠となります。医療検査学科では、このような現代医療のニーズに応えるために、診療情報管理士と臨床検査技師のダブルライセンス取得を目指す教育を提供します。私たちの大学は、医療の最前線で活躍する人材を育成することに情熱を注いでいます。新しい医療検査学科の設立は、この使命を遂行する上での大きな一歩です。この新しい学科が、未来の医療界に貢献する優秀な人材を輩出することを心より願っています。久留米大学は、現在6学部13学科を有し、多様な学問の中での交流と協力を重視しています。新しい医療検査学科の設置により、より一層の学際的な協力が生まれ、医療の質の向上に寄与することでしょう。
    本年は、診療報酬改定、介護報酬改定、障害者医療費のトリプル改定が行われる大きな節目の年です。これらの改定は、医療界全体に大きな影響を及ぼし、我々にとっても重要な変革の時です。また、マイナ保険証の導入や医療DXの進歩は、医療を取り巻く環境を急速に変化させています。これらの技術革新は、医療の質を向上させると同時に、医療提供者に新たな挑戦を求めています。
    このような変化の中、久留米大学は「人間性豊かな実践的人材の育成」と「地域への貢献」という理念を掲げており、その教育方針は高く評価され、直近の国家試験では卒業生全員の合格という素晴らしい成績を上げることができました。私たちの大学は、これらの理念を基に、医療界の未来をリードする人材を育成し続けています。
    同窓会としても、この大学の伝統と理念を支え、新しい時代の要請に応えるために、私たち一人ひとりが努力を重ねていくことが求められています。今後も、私たちは久留米大学が社会に貢献し続けるために、全力を尽くして参ります。 2028年に久留米大学は創立100周年を迎えることになります。創立時の先人のご苦労を振り返り、次の百年への大きな希望の年になります。100周年事業としての計画は大学執行部で検討をされていますが、実現に向けて大きな協力をして参りましょう。
    新年が皆様にとって、健康と幸福に満ちた素晴らしい一年となりますように、そして、私たちの愛する久留米大学がさらに輝かしい未来を迎えられるよう、共に努力して参りましょう。

令和6年1月25日